IT業界の派遣社員というと、一般の派遣社員とは異なり、収入に関しては正社員に決して劣るものではありません。また、比較的代替が見つかりやすい事務や工場作業員の派遣社員とは異なり、IT業界の派遣社員は専門職なので、場合によっては欲しい人員がすぐに見つからないこともあります。そういったニーズに応えられるエンジニアなどの派遣社員は、短期雇用でも時給が非常に高くなることもあります。
そして正社員ではないので、契約期間がすぎれば自分の意志で、他の企業に移れる自由さがあります。今働いている企業の職場環境がよくない、自分のスキルを存分に活かしきれないなど感じたときは、自分の考えで職場探しができます。一つの企業に縛られない自由さを謳歌できる魅力があるのです。

しかし派遣社員であることは、収入や身分の安定性がないということになります。自分で職場を選べるようなスキルがある人は、すぐに次の職場が見つかるでしょう。しかしそれほどスキルがない、一般的なスキルしか持っていない人は、次の職場を見つけるのに苦労をすることもあるかもしれません。収入が常に得られるとは限らないのです。自由さがあるというのは安定性の裏返しになっているのです。自分で職場を選んで働いていきたいと考えるのならば、簡単に代替の人員が見つからないような、高いスキルを身につける努力を常にしなくてはいけません。そうしないとどんどん若くて時給の安い人員に自分のポジションを取られていってしまう可能性が出てきてしまいます。