一つの企業に勤め続けていると、どうしても現場のしがらみというものが出てくるものです。仕事の枠を超えた責任も生じ、プライベートにも何かと精神的な重荷となることがあるものでしょう。そういう人には、派遣で働くというのも一つの選択肢ではないでしょうか。一つの職場にこだわることなく、主体的に仕事を選ぶことができて、しかも仕事の範囲が明確化されています。
そういう仕事を経験すると、ストレスの少ない仕事もあるのかと、新鮮な気持ちになる人はたくさんいるはずです。ワークライフバランスといわれて久しい昨今ですが、一つの企業で環境を固定化してしまうと、今の生活にバランスがないことにすら気付かないこともあるでしょう。また、いつの間にか一つの企業でしか通用しない技術に縛られている内に、IT技術者としてのスキルが市場で魅力的ではないものになってしまうというリスクも生じてきます。

派遣社員として働くと、技術についてある程度は自分で選ぶ自由があるので、一つ前の仕事で身につけた技術をさらに深めた仕事を探したり、少し時間を開けて新たな技術を勉強してから新しい仕事に挑戦、といったように、自分のキャリアパスを自分で柔軟に構築していくことができるのが強みだといえるでしょう。目先の年俸では、もしかしたら少しマイナスになるケースもあるかもしれません。ですが、技術者ならば市場から見た自分自身の客観的な価値というものを冷静に見つめることも必要だといえるのではないでしょうか。